2011年09月04日

エクセレント・ホスピタル

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 著者 クィント・ステューダー ディスカバヴァー・トゥエンティワン 2400円(税別) 平成23年7月初版

 たまたま入った本屋で目についた本でした。仕事で医療業界に関わっているので、無意識のアンテナに導かれたのでしょうか?この本のサブタイトルは「メディカルコーチングで病院が変わる」。

 コーチングを学んで5年になりますが、この「メディカルコーチング」なるものがよくわかっていません。通常のコーチングとそもそも何が違うのか?しかも、変わりにくい組織風土を持つ病院が変わる?(そんなことができるなら、ぜひ知りたい!という素朴な欲求)これは買って読むしかないと即決でした。

 内容はコーチングというよりはコンサルティングでしょうね。残念ながら、メディカルコーチングとは?という疑問は解消できませんでした。しかし、組織変革の考え方ややり方のツボを示唆してくれます。

 この本の重要なメッセージとして、「5つの柱」と「9つの原則」をお伝えしています。

「5つの柱」とは、病院経営を管理し、評価する対象です。(WHATに相当)
 1、医療の質
 2、サービス
 3、人材
 4、成長
 5、財務
 BSC(バランスト・スコア・カード)の4つの視点に非常に似ています。

「9つの原則」とは、上記項目を上げるためのやり方で、HOWに相当します。
 1、最高の病院になることを決意する。
 2、重要な指標を測定し、改善する。
 3、サービス志向の文化をつくる。
 4、リーダーを育成する。
 5、職員の満足度に重点を置く。
 6、職員一人ひとりに責任感をもたせる。
 7、個人の行動を、組織のゴール・価値観を合致させる。
 8、すべての職員とコミュニケーションをとる。
 9、成功を認め、讃える。

 具体的な手法についても少し触れているので、医療関係のマネージャーやリーダーにとっては非常に参考になるではないでしょうか?私が病院経営者ならば、主任以上には必読書としてレポートを提出させたいところです。

 今から関与先でアクションを取ろうとしていることのヒントになりました。必要に応じて読み返したいと思っています
posted by つゆ☆チャン at 15:24| Comment(0) | 書評

2011年08月02日

伸び続ける会社の「ノリ」の法則

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 著者 遠藤功 日本経済新聞出版社(日経プレミアシリーズ) 850円(税別) 平成23年5月初版

 学びの友に紹介されて読みました。著者はコンサルティング会社の会長遠藤功さんです。戦略系コンサルファームのトップではなく、リクルート出身のコンサルタントが書きそうな内容です。

 この「ノリ」というのは、いわゆるノリはいい、悪いで使われるあの「ノリ」です。ノリとは自然と身体が動くこと。音楽を聴いて身体がswingする感覚だと言っています。つまり、左脳ではなく、右脳を使えというふうに理解しました。

 ただ、ノリは人間の感情とリンクしているものだろうから、自然発生的にノリが生まれるのを待つのではなく、ノリのメカニズムを知り、ノリを生み出すような仕掛けが必要だと言っています。

 その事例の一つとして天竜精機という会社が紹介されていました。長野県駒ヶ根市にある約100名の中小企業です。独自技術による駆動部分を製造しています。ここの社員は、自分の本来の仕事以外に、工場見学対応など会社として誰かがやらなければならない仕事を分担して取り組んでいます。社内には多くのプロジェクトが走っているようです。

 私が思うに、個人と個人の壁や部署の枠を超えてコラボレーションをすることで何か違うものが生まれ、仕事も楽しめ、会社に対するロイヤリティが高まるのではないか?自分主義、部署主義の部分最適ではなく、全体最適になるような仕組みを入れているのだと思います。

 まさにダニエル・キム提唱の関係性の質が思考の質を高め、それが行動の質につながり、成果の質となって表れるということなんでしょうね。文庫本ということでコストパフォーマンス高いです。お勧めです
posted by つゆ☆チャン at 17:20| Comment(0) | 書評

2011年07月27日

なでしこ力〜さあ、一緒に世界一になろう!

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 著者 佐々木則夫 講談社 1200円(税別) 平成23年1月初版

 私たちに感動を与えてくれた、なでしこJAPANの佐々木監督による著書。優勝後、本屋さんで見ないなと思っていたら、帯が変わって再登場。もちろん「ワールドカップ優勝」という文字がしっかり入っていました。

 それにしても、今となっては優勝することに関して相当の確信があったのだ、と思わざるを得ませんね。本の中身もなでしこJAPANの最近の戦績や試合の分析、さらにチームへの働きかけ、チームメンバーの動き等うなずくことばかり。

 ワールドカップ優勝は奇跡ではなく(多少の運があったかもしれないけれど)、過去からの延長線上にしっかりと位置付けさせていたのだとわかります。その布石がしっかり打たれていたことがよくわかります。

 そして女性のチーム作りの難しいこと。男性の思考や視点ではどうにもならないことも理解しての取り組み。これはビジネスでも女性が多い職場での関わりのヒントになります。

 あの偉業を達成した今、本当に日本の誇れるなでしこJAPAN。引き続き、ロンドンオリンピックも期待が高まります。今度は日本の未来のエース岩渕真奈選手がやってくれるかも知れませんね。
posted by つゆ☆チャン at 23:32| Comment(0) | 書評

2010年05月23日

もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの「マネジメント」を読んだら

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 著者 岩崎夏美 ダイヤモンド社 1600円(税別)09年12月初版

 ついに買ってしまいました。この本が発売された時、「ドラッガーがこんな使われ方をするのは冗談でしょ。ありえない!」と無意識の抵抗が・・・。が、他人の高評価や実際の売れ行き(50万部以上)からして無視できる本でなくなってしまいました。

 読んでみると、おもしろい。ドラッガーの言葉がところどころ引用されているので、「こう使うか?」と感心したり、「私ならこうする」と突っ込みを入れてみたりで、あっと言う間に読んでしまいました。清涼感が残ります。同時にこの「マネジメント」を読んでいないことも恥ずかしながら発覚しました。

 「ビジネス」「経営」といった狭い分野だけでなく、全ての組織に貴重な示唆を与えてくれるドラッガーの考え。それを高校野球の女子マネージャーに応用するなんて、著者の目の付けどころに敬服です。

 で、著者って何者?巻末のプロフィールを見ると納得。あの秋元康さんと関わっていたのか〜!おそるべし。

 最後に、この本はドラッガーへの入り口への案内版のような位置づけです。是非、全てのリーダーに読んでいただきたいと思える本でした。
posted by つゆ☆チャン at 10:55| Comment(0) | 書評

2010年03月22日

「時間力」養成講座

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 著者 小宮一慶 ディスカヴァー携書 1000円(税別) 09年11月初版

 著者はディスカヴァー21社より「○○力養成講座」シリーズで執筆しています。今、最も売れているブランド人の1人小宮さんがどんな時間術(タイムマネジメント)を実行しているのかは興味のあるところ。どんな内容を語っておられるのかを知りたくて買った本です。

 私自身、全くステージは違うけれど「コンサルタント」という括りでは同じです。が、圧倒的なアウトプットの質だけでなく量を提供できなければ、その他大勢の1人として埋没してしまいます。この本に託した小宮さん自身のメッセージは、そのために時間をどう使うかということです。

 この本には著者ならではの目新しいことが書かれているわけではありません。意識しなければ、読み過ごしてしまいそうです。でも超多忙な著者だからこそ、アウトプットの最大化のためにありとあらゆる手を打っているわけで、ここに書いている全てをやっていることと思います。

 この本の内容で是非実行しなければならないことは「TO DO LIST」の毎朝更新。切羽詰まった場合はタスクを100%リスト化しますが、通常は簡単なメモに加えてアタマメモリーに入れています。これが間違いの元というか、必要以上に心を忙しくしています。スケジュールはコクヨのノートを使っていますが、タスクまでは細かくて記入し切れません。1週間のタスクが記入できるフォーマットを作ります。 
posted by つゆ☆チャン at 15:23| Comment(0) | 書評

行動分析学マネジメント

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著者 舞田竜宣、杉山尚子 日本経済新聞出版社 1800円(税別) 08年12月初版

 「人と組織を変える方法論」というサブタイトルがついているこの本、興味があって買ったもののしばらく置いてました。実は中身をあまり見ずに買ったため、340ページという本の厚さに「きっと理論的で難しいことが書いてるに違いない」と思い込んでしまい、読み出すのに少々おっくうになってました。

 読み始めると大違いでした。ストーリー仕立てになっており、しかもいろいろな組織でありがちな場面を想定しての話の展開であるため、親しみやすく、読みやすい。しかもよく分かる、非常にいい本でした。

 ポジティブな行動を強化し、ネガティブな行動は弱めたい。他人にも自分自身にも求めている行動が、なぜうまくいかないのか?それは行動科学的に分析すれば、強化または弱化する効果的なアクションができていないということ。

 意識や思いの強さだけでは、継続は不可能。ハードルが高ければ高いほどそうです。コーチングやNLPセッションでスタートラインには立てるけれど、その後順調に前進できるかどうかは「やり方」の問題。

 私自身が一番のポイントと思ったところは「60秒ルール」。いいことすればすぐ褒める。悪いことすればすぐ叱る。もちろん「行動を」です。でも、上司など他人が常に見てくれているわけではないので、自分で自分を褒める、または注意する。つまりPDCAを高回転で回すってことですね。

 行動分析学は部下指導にも自己啓発にも使えるツールです。役に立つかも知れないけれど高額セミナーを受講してその気になるよりは、この本を読んで自分なりに応用した方がコストパフォーマンスがいい。

 あまり多くの資料があるわけではなさそうですが、手に入る分は読んでみたいと思います。
posted by つゆ☆チャン at 14:30| Comment(0) | 書評

2010年02月20日

「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト

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 著者 酒井穣 光文社新書 740円(税別) 10年1月初版

 アマゾンでついつい買ってしまったこの本。「人材育成」という重要なテーマに関して情報収集をしたいという無意識の欲求と著者のネームバリューですね。

 内容は、何のために、誰を、いつ、どのように、誰が育てるのかについて、各種理論を引用しつつ著者の独自性を織り交ぜながら話を展開しています。なかなか興味深くスッと読めてしまいました。

 ・人材のグローバル化が進めば、「同一スキル・同一賃金」によって、平均給与がさらに下がり、300万円を下回る覚悟がいる。

 ・組織の60%を占める「消極的学習者」への対応如何で企業間格差が決まる。

 ・出戻り人材の活用が必須になる。

 ・行動プロセスの最初から学ばせるのではなく、最後から学ばせ、勝ちぐせをつける。

 ・教育効果は測定できるものでないとコントロールできない。

 など、著者ならではの視点で人材育成論が展開されています。

 本の最後には、育成プログラム例として8例紹介されていましたが、読書手当などはリーダー層の自己啓発を促進するには効果的であり、すぐに導入できるもの。

 多くのビジネスパーソンに読んで欲しい1冊です。
posted by つゆ☆チャン at 21:36| Comment(0) | 書評

2010年02月12日

リーダーの教科書

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 著者 新 将命 ランダムハウス講談社 1600円(税別) 08年11月初版

 日本コカコーラ、ジョンソンエンドジョンソンなど有名外資系企業の社長を歴任された著者がリーダーシップの要諦を記した本です。リーダーシップについて試行錯誤しながらも実践している人なら、あらためて自分のリーダーシップの状態を確認し、おそらくいろいろ学んできたリーダー論を整理するには適した本かと思います。

 特に印象的であったことをいくつか紹介します。
「願望で成功した人はいない」
 ・願望を目標に変換すること。
 ・目標=願望+時限設定+行動計画
 ・長期と短期の両方の目標を持つ

「疲労感・疲弊感、閉塞感の3Kはなぜ起こるか」
 ・会社や自分自身の方向性が見えない
 ・上司や会社から何を期待されているのかわからない
 ・自分の仕事の業績が、どう評価されているのかわからない
 ・自分に対する評価が、処遇に結びついていない
 
「絶対にやってはいけない仕事」
 ・自社の強みを生かしきれないことはやらない
 ・企業イメージやブランドイメージを損ねることはやらない
 ・継続性のないことはやらない
 ・単なる他社のまねはやらない
 ・儲からない仕事はやらない

「あなた自身が「人財」になることが最優先」

 以上のようなことは今までさんざん読み聞いてきたことばかりです。ただ、実行していなかったり、基本通りにしてこなかったことは反省材料です。

 他には、「リーダーには徳が必要」と内容もありました。ここを衝かれると、今現在の私に足りない部分と正直に認めざるを得ません。学びの旅はリーダーシップの旅でもあります。まだまだ道半ばですが、歩み続けます。
posted by つゆ☆チャン at 11:44| Comment(0) | 書評

2010年02月05日

日本でいちばん大切にしたい会社2

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 著者 坂本光司 あさ出版 1400円(税別) 10年1月初版

 この本の存在を知っているかどうか?ビジネスパーソンとしての志を問う質問かも知れません。33万部のヒットとなった前回作の続編です。

 今回、取り上げられた会社は次の8社。

 ・株式会社富士メガネ
 ・医療法人鉄蕉会亀田総合病院
 ・株式会社埼玉種畜牧場「サイボクハム」
 ・株式会社アールエフ
 ・株式会社樹研工業
 ・未来工業株式会社
 ・ネッツトヨタ南国株式会社
 ・株式会社沖縄教育出版

 亀田総合病院を知ったのは、4年前にコーチング講座で出会った医師との名刺交換。オーシャンビューの立派な建物という外観だけでなく、ホスピタリティ溢れる医療サービスという印象を強く受けていました。

 サイボクハムについては、エクスマ塾で良く紹介されていたところです。(今まで食べていたものは一体なんだっただろう?ということになるらしい)

 未来工業は「労働時間が少なく、長く働ける。」ということで、人事労務関係の雑誌でも良く取り上げられていた会社です。

 ネッツトヨタ南国や沖縄教育出版についてはDO IT!のビデオ等で紹介されている優良会社です。

 前作のように、涙することはありませんでしたが、今回の中で強く印象に残ったのはネッツトヨタ南国でした。PHPから出ているDVDも見ましたが、従業員の意識の高さとその従業員をバックアップする仕組みやシステムの充実度がこの不況期においても売上を上げている要因かと思っています。

 でも、それだけではありませんでした。人が最高のパフォーマンスを発揮するためには、やはり人そのものの資質がものをいいます。いわゆる「人財」です。その「人財」を獲得するために徹底した採用プロセスを取っていることが、成長の秘訣と認識しました。

 就職希望者は最低でも30Hの会社訪問、2週間以上のインターンシップを経て採用面接に至るということ。それだけのコストをかけてネッツトヨタ南国が求める「人柄、価値観、人間力」を持つ人材を発掘していってるわけです。

 特に、当社に向かない10項目のタイプは、納得と同時に冷汗ものかも知れませんね。詳しくは、実際に手に取ってお読み下さい。

 朝青龍や小沢幹事長に読ませたいものです。
posted by つゆ☆チャン at 14:31| Comment(0) | 書評

2010年02月02日

気持が伝わる話しかた

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 著者 森田汐生 主婦の友社 1429円(税別) 10年1月初版

 私が受講したコミュニケーション講座を主催しているアサーティブジャパンの代表の森田さんのエッセンスが詰まった本です。講座の復習も兼ねて読みました。

 コミュニケーションスキルはビジネスでもプライベートでも重要であることは誰もが認識しています。ただし、本を読んでも上手くなることは絶対ありません。講座でロールプレイを通じて頭と体で体験したからこそ、あらためて本を読んで再確認できます。

 これからコミュニケーション(特にアサーティブ)を学習する人にとっては、この本は概要を理解させてくれることだと思います。

 特に自分の立ち位置をシフトさせないと、つまり対等の関係にならないと、どんなスキルを駆使しようと望む状況は得られないことを教えてくれます。

 本当に伝えたいことを伝わるように伝えるためのコミュニケーションスキル「アサーティブコミュニケーション」を学習するきっかけとして最適な本です。是非、手に取って下さい。
posted by つゆ☆チャン at 22:32| Comment(0) | 書評

2010年01月31日

チームマネジメント

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 著者 古川久敬 日本経済新聞出版社 830円(税別) 04年3月

 組織心理学を専門とする著者が本のタイトル通りチームマネジメントの要諦を書いています。この本では概要だけ紹介されていますが、多くの組織で調査したようです。

 印象的だったことは、チームワークレベルの話。著者曰く、そのレベルには3段階あるとしています。

 1、メンバーの円滑の連携、協力
       ↓
 2、役割を超えた行動
       ↓
 3、創発的なコラボレーション

 さらにチームの目標タイプによって必要とするチームの要件が違うという主張は、完全に腑に落ちたわけではありませんが、今後考慮すべきと認識しました。

 やや抽象的な話で展開されているので、少々とっつきにくいですが、自分自身の学習が進めば、スンナリと入っていくかも知れません。引き続き「チームビルディング」の学びを続けます。
posted by つゆ☆チャン at 21:55| Comment(0) | 書評

2010年01月24日

組織が活きるチームビルディング

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 著者 北森義明 東洋経済新報社 1600円(税別) 08年6月初版

 今年に入って「チームビルディング」をしっかり学ぶモードになって、久しぶりに手に取った本です。買ったのは1年以上前で、途中まで読んで止まってました。

 著者は、プロフィールや著書の内容から推測する限り、スポーツでのチームビルディングからスタートし、企業に対してもその手法を展開されています。

 この著書から私が理解したことは以下の通りです。

 個人のあり方と組織の目的をどのように統合していくかがチームビルディングのポイントのように思います。特に組織を構成する個人のあり方そしてやり方。自分の持っている価値観とメンバーの価値観のふれあい。これなくして、チームがチームとして機能することはありません。

 さらに成果を出すには、チーム内でのリーダーシップ。そのりーだーシップとは「信頼感をベースにしたエンパワーメント」

 著者は、この本の最後で、日本デザイナー学院でのチームビルディング導入事例を紹介しています。ここで働く教職員のみならず、学生に対してもチームビルディングが行えるように、ファシリテーターを養成し、実際に新入学生に対してそのアプローチをしています。

 教育機関というやや組織化やチーム化とは距離がある(と勝手に私が思っているだけですが)組織で、実践できているところがすばらしい。もちろんこの学院の経営トップ自らが実践されていることが成功の大きな要因から知れません。

 いずれにせよ、多くの組織でこの難局を乗り切るのには、今いるメンバーのチーム化が重要です。そのためのエッセンスが書かれている1冊です。
posted by つゆ☆チャン at 21:18| Comment(0) | 書評

2009年12月28日

職場はなぜ壊れるのか

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 著者 荒井千暁 ちくま新書 700円(税別) 07年2月初版

 サブタイトルに「産業医が見た人間関係の病理」とついているように、企業の産業医がビジネス現場を観察して、組織のあり方について警鐘を鳴らした本です。

 ノルマや人間関係で悩み、メンタルヘルス不調に陥り、最悪は自殺に至った事例が紹介されています。

 行き過ぎた成果主義が組織や人の心を蝕むという論調もありますが、その部分は無条件で賛成することはできません。人事制度を作る立場にある私としては、問題の原因の多くを人事制度のせいであると考えていません。制度という環境の中で起こっている問題を個人レベルでどう捉えるかで、プラス・マイナスにも作用するのでは?

 厳しい環境の中で、今自分が乗っている船をもっと軽くしないと先に進めないという不安感、もしくはこの船から自分が引きずり降ろされるので?という恐怖。

 さっさと船から飛び降りても、泳ぐ術があれば生きていけます。自分が活躍し価値を提供するフィールドは、船の外に拡がる大海原にもあります。問題を抱え切れなくなり、潰れてしまうより、さっさと海に飛び込むのも一つです。

 「開き直る」「テキトー」「あきらめる」というマインドも時には必要。最後までがんばらなくてもいいじゃないですか。その人が持っている能力やスキルを必要としている人は、必ずいますからね。
posted by つゆ☆チャン at 21:59| Comment(0) | 書評

自分探しが止まらない

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 著者 速水健朗 ソフトバンク新書 700円(税別) 08年初版

 買ってしばらく置いていましたが、最近になって手に取った本です。「自分探し」という言葉。過去からあったかも知れませんが、中田英寿がこの言葉と共に世界各国を旅することで、一気にメジャーになったと思います。

 この本では「自分探し」の事例を観察し、その危うさを分析しています。私自身は自分という存在を正しく理解するために「自分探し」することは理解できます。やはり、自分という存在は客観的に見れないですからね。

 でも「本当に自分は何だ?」という問いを立ててしまうと、答えのない世界に迷い込むおそれがあります。それは、「本来の私」という答えがあるという前提ですから。

 「本当の自分を見つけよう」等は、著者は指摘するように自己啓発セミナーや転職などの場面ではよく使われるフレーズです。そのお誘いに乗ったら最後、しっかりとその団体や会社に利益が生まれる構図。

 自分の軸を持つことや、自分を無条件に肯定することは確かにそんなに簡単にはできません。日常を一生懸命生きること以外で生み出されることかと思います。学びに出てもヒントはありますが、答えが手に入るわけではありません。

 旅や一瞬モチベーションを上げるセミナーに出ても、日常と隔離されたものは意味がありません。あくまで日常が大切です。「非日常」のインパクトが強いので、ついつい勘違いしてしまいますが・・・。
posted by つゆ☆チャン at 21:22| Comment(0) | 書評

2009年12月09日

売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方

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著者 竹内謙礼 日経ビジネス人文庫 定価714円(税別)

 この手の本は大好きで、あまり迷わず買ってしまいました。そりゃ、キャッチコピーだけで、タイトル通り売上が上がるのではあれば、そんな楽しいことはありませんよね。

 今年参加したプロフィール講座でも、一行メッセージで結構苦労しました。私の名刺には「ココロとフトコロを温める人事・組織スタイリスト」と印刷しています。講座仲間からは「ココロとフトコロを温める」という表現はインパクトに欠けるという評価。プロの目からこのフレーズが効果的なのか知りたくて買った面があります。

 著者曰く、キャッチコピー作りの基本は「強い言葉」探しだそうです。その極意は、だれでも思いつく「弱い言葉」からだんだんスライドして「強い言葉」に変化させていくというもの。

 さらに基本形を教えてくれます。キャッチコピーは3つのブロックに分かれます。3つのブロックとは「引き」「特徴」「説明」のこと。

 この要素を織り込みながら「強い言葉」を使うと、伝達力の強いキャッチコピーが出来上がるというもの。


 ポイントは分かりました。で、さっそく効果的なキャッチフレーズが作れるほど甘くはありません。著者はたくさん作って3割ヒットすれば良いと言います。

 せっかくなので、こんなんどうでしょうか?

「社長さん、もうヒトの問題で悩む続ける必要はありません!イザという時にもチョットした時にも頼れる人事・労務のプロ。10年以上の学びと実践で得た知識やノウハウを活用して、社長をサポートします。」

 長いかな〜?もう少し考えます。
posted by つゆ☆チャン at 15:13| Comment(0) | 書評

2009年11月27日

不毛地帯

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 著者 山崎豊子 新潮文庫 全5巻

 ようやく読み終わりました。途中休憩をしてしまったので結局2ヶ月かかりました。「白い巨塔」「沈まぬ太陽」に続き山崎豊子作品は3作目。骨のある社会派小説ゆえ、いずれも読み応えがあり、ストーリーに引き込まれていきます。

 シベリア抑留11年後、帰国を果たした主人公壹岐正が、日本が高度成長する中、世界を股に駆ける商社マンとして活躍する姿を描いています。まだ私自身生まれる少し前からのお話ですが、当時はそうだったんだ、とタイムスリップしながらも、ある意味ビジネスの駆け引きや政治のウラの部分もしっかりと描いていて、十分楽しめる内容です。

 この主人公のモデルは中曽根元首相のブレインで故瀬島龍三さんのようですが、実際伊藤忠商事でどのような活躍をされたのか詳しく知りたいところです。

 主人公が何よりも強い使命感や純粋さを持って仕事をしつつも、ビジネス遂行のためには敢えて身を挺し手を汚さざるを得ない状況に飛び込んでいく姿などは、組織のリーダーとして信頼を得るいい教科書になるかも知れません。一方で、理想と現実に挟まれ心の葛藤が起こる場面は共感するものがあります。

 単に成果を創っていく優秀なビジネスリーダーという側面だけでなく、人間としての生き様も訴える主人公の描き方は、「沈まぬ太陽」の主人公恩地と相通ずるものがあると感じます。

 政治も経済もきれいごとでは済まないことがよくありますが、この主人公のように常に原点に帰り、振り返ることができるならば、取るに足らないつまらぬことに悩んだり、小さなことに思えても実はとても大事なことだと気付くことがあるかも知れませんね。

 後はテレビの放映を見つつ、2度目のおいしさを味わう予定です。もちろん、お勧め度三ツ星です!☆☆☆
posted by つゆ☆チャン at 21:56| Comment(0) | 書評

2009年11月15日

職場は感情で変わる

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著者 高橋克徳 講談社現代新書 740円(税別) 09年9月初版

 ベストセラーになった「不機嫌な職場」の解決編として出版されたこの本。私たちがふだん漠然と問題意識を持っている内容をさらに深く切り込み、具体的事例を上げて説明しています。結論から言えば、この値段でこの内容は「買い」です。経営者や管理職の人は必読ですね。

 さて、この本は組織の感情を取り扱っています。もちろん感情はそこで働く1人ひとりの従業員が持っているものです。それらの感情が連鎖し、組織として意図せずして共有されます。

 そして組織がフォーカスすべき感情は「やる気(モチベーション)」だけではなく、他の感情も含めてチェックすべきとしています。まずは、組織がどのような感情を共有しているのかを調べ、その結果、導き出された「ギスギス感情」や「冷え冷え感情」をどう解消し、「イキイキ感情」や「あたたか感情」をどう醸成するかのヒントが書かれています。

 もちろん組織によって事情やその背景が違うので一律的にはできませんが、感情をシフトさせるための仕掛けや制度作りの参考になりました。前作でも紹介されたサイバーエージェントやバグジーでの取組み例も若干ですが紹介されています。

 私流の表現で言うならば「組織温度を1℃上げましょう!」ということになるでしょうか?読み応えもあり、参考にもなるお勧めの1冊です。
posted by つゆ☆チャン at 15:42| Comment(0) | 書評

2009年10月31日

組織が大きく変わる「最高の報酬」

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 著者 石田淳 日本能率マネジメントセンター 1600円(税別) 09年8月初版

 行動科学マネジメントの第一人者である石田淳氏の最新本です。過去「やる気を出せ!は言ってはいけない」「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」を興味深く読みました。今回も行動科学マネジメントの原則について、その考え方や行動例を紹介しています。特に「トータル・リワード」というキーワードです。非金銭的報酬を刺激することで行動改善を行うという内容になっています。

 「ちゃんとやれ」「しっかりとフォローせよ」というあいまいな指示はトップビジネスマン以外はNG。チェックリストを作り事後に点検させるとか、資料送付後2日以内に電話をし、1週間以内に訪問のアポを取るなど具体的でないと人は動けません。そしてその行動ができれば即座に承認にプラスのフィードバックを行う。つまり、いいことやれば即座布団一枚ということです。

 著者の主張する考え方には非常に同意します。人事評価制度を構築する上で、期待する具体的な行動の記述化やチェックリスト化というものは過去大いに参考になりました。一度は石田さんのセミナーを受講して直接学びたいものです。
posted by つゆ☆チャン at 15:44| Comment(0) | 書評

2009年10月18日

コンサルタントの「質問力」

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 著者 野口吉昭 PHPビジネス新書 800円(税別) 08年4月初版

 ビジネス書ランキングでも上位に位置付けられたこの本。今頃ですが読んでみました。私もコンサルタントの端くれ。コンサルティングを進めていく上で、効果的な質問は欠かせません。

 ここ数年学んでいるコーチングは、「質問」によって相手を動機付け行動を起こすためのコミュニケーションです。そういう意味では「質問力」は多少なり鍛えられたと自負しています。

 では、コーチングに必要な質問力とコンサルティングに必要な質問力はどう違うのでしょうか?本書では、コンサルティングに必要な質問力は以下の3つとしています。

 1、仮説力
 2、本質力
 3、シナリオ力

 強いて言えばコーチングとの違いは「仮説力」でしょうか。相手の思考プロセスを理解しそれに沿って質問を進めていくためには、2,3の要素がより求められます。

 あたらめて自己の質問力を振り返ってみると、この3つの中では1の仮説力が弱いかもしれません。特に事前に質問ツリーを作っておくという用意周到なことまではやっていません。いわゆるロジックツリーを活用するということです。(質問シートは用意することはあります。)

 質問ツリーを作るというのは、自分の中での知識や思い込みが前提となります。当然相手側の状況は実際に確認してみると、往々にして違います。本書でも指摘されるように、仮説を捨て新たな仮説を作る必要があります。実際にこれを瞬時に臨機応変にしなければならないところに難しさがあります。

 著者の質問力に関するエッセンスを紹介した本であり、実際にはこれらの内容がマスターでき活用できれば、スーパーコンサルタントやスーパービジネスマンになれること間違いなし。

 経営トップから末端のビジネスマンまで「質問力」のマインドとスキルを刺激してくれる1冊です。
 
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2009年09月21日

「で?」の一言で、部下の意欲に火をつける

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 著者 鈴木義幸 講談社+α新書 838円(税別) 09年8月初版

 法人向けコーチング研修会社であるコーチエィの代表を務める著者が、おそらくビジネスリーダーに対して、コーチングのエッセンスを伝えようとした本です。

 既にコーチングやNLPを学んでいる人には「知っている」内容が多く、物足りない内容かも知れません。しかし、「知っている」と「できている」は全く別物であることも、十分理解していることです。

 あらためてこの本を読んで気付くことがあります。コーチングは質問によってコミュニケーションを行います。であるならば、問題解決や目標達成のための行動への第1歩を踏み出せるような質問が必要です。つまり、現在地から目的地へ到達するシナリオ構築とそれを効果的に進める数多くの質問を事前に、もしくはコーチングセッション中に手元に置いておかないと、カードが切れません。

 ちょっとした上司の一言が部下のやる気に火を付け、逆に消してしまうことを目の当たりにしています。まさしく部下のやる気に火をつける一言がコーチングです。残念ながら私が関与する組織ではコーチングはまだまだ認知されていません。この効果的なコミュニケーションスキルを関わる組織で定着させることで、人と組織の活性化に貢献できるならばこれほど嬉しいことはありません。

 「で、ほんとはどうしたいの?どんな状態ならOKか?そのために何をするのか」と未来に向けた質問が日常会話となるように、引き続き学びを継続していきたいと思います。
posted by つゆ☆チャン at 15:40| Comment(0) | 書評