2009年11月15日

職場は感情で変わる

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著者 高橋克徳 講談社現代新書 740円(税別) 09年9月初版

 ベストセラーになった「不機嫌な職場」の解決編として出版されたこの本。私たちがふだん漠然と問題意識を持っている内容をさらに深く切り込み、具体的事例を上げて説明しています。結論から言えば、この値段でこの内容は「買い」です。経営者や管理職の人は必読ですね。

 さて、この本は組織の感情を取り扱っています。もちろん感情はそこで働く1人ひとりの従業員が持っているものです。それらの感情が連鎖し、組織として意図せずして共有されます。

 そして組織がフォーカスすべき感情は「やる気(モチベーション)」だけではなく、他の感情も含めてチェックすべきとしています。まずは、組織がどのような感情を共有しているのかを調べ、その結果、導き出された「ギスギス感情」や「冷え冷え感情」をどう解消し、「イキイキ感情」や「あたたか感情」をどう醸成するかのヒントが書かれています。

 もちろん組織によって事情やその背景が違うので一律的にはできませんが、感情をシフトさせるための仕掛けや制度作りの参考になりました。前作でも紹介されたサイバーエージェントやバグジーでの取組み例も若干ですが紹介されています。

 私流の表現で言うならば「組織温度を1℃上げましょう!」ということになるでしょうか?読み応えもあり、参考にもなるお勧めの1冊です。
posted by つゆ☆チャン at 15:42| Comment(0) | 書評

アン・ディクソン来日記念・大阪講演会

 14日(土)の午後はアサーティブジャパン主催の講演会に参加。ヨーロッパのアサーティブネスの第一人者のアン・ディクソンさんの講演会でした。(もちろん通訳付きです。)

 アサーティブコミュニケーションとかアサーションとも言われていますが、アン・ディクソンさんやアサーティブジャパンが大切にしていることは「やり方」ではなく「あり方」。

 今回の講演会のキーワードは「対等性」です。ビジネスにおいては当然のこととして上下の力関係(組織内外問わず)をベースにコミュニケーションが行われます。これを「タテ関係の力」と呼びます。実は、プライベートでもその傾向は存在します。

 しかし本来人間は「対等」である存在。役職が上か下か、お金があるかないか、売り手か買い手か等の関係を超える存在であるはず。しかし、現実はタテ関係の力に影響されてしまっています。

 タテ関係の力は一時的であり、人生の変動に左右されるものです。にもかかわらず、それを永久的に保持しようとすると「攻撃性」を生み出すとお話されました。タテ関係の力は他人との関係だけではなく、自分との葛藤でもあります。例として、女性が美を維持するために整形手術をすることが彼女の国イギリスではよく行われているとのこと。これもまた、自分に対する攻撃性を意味するものだと。

 対等性を維持できるかどうかは、個人の中にある「内側の力」です。自己肯定感と言い換えていいでしょう。これをベースにアサーティブに表現できることが、アン・ディクソンさんが伝えたかったことと理解しました。

 残念ながら、世の中では「やり方」ばかり強調され、しかも「アサーティブ」な物言いはやや攻撃的なイメージさえあります。あらためて講座で習った4つの柱「誠実」「率直」「対等」「自己責任」を再認識した次第です。

 それにしてもアン・ディクソンさんの品格を感じさせてくれる講演会でした。この日以降、ワークショップや講演会が約1週間続きます。21日には東京で勝間和代さんとのジョイントセミナーもあります。アン・ディクソンさんの思いや考え方が多くの人の心に残っていくに違いありません。
posted by つゆ☆チャン at 15:06| Comment(0) | 学びの旅